斎藤 暁子(Kokokaku)です。
今日はHSCの息子が4歳くらいの頃のお話です。
当時私は時々、息子を連れて子育て支援センターに行くことがありました。
支援センターには、いつもだいたい5組~10組の親子が訪れます。
息子はというと、他の子と遊ぼうとすることはあまりなく、いつもママを携えて行動していました。
それと、他の子が気になってあまり集中できません。
ある日、粘土だったかな?ようやくやりたいことが見つかって楽しくなってきた時、
「はーい、お集りの時間ですので片付けしてくださーい」と先生。
読み聞かせが大好きな子どもたちはいっせいに片付けに取りかかりました。
その次の瞬間、息子は泣き始めたのです。ついには大きな声で。
ひとまず外に連れ出し、落ち着くまで抱っこして背中をとんとんしていました。
ママ「まだ遊びたかった?」
息子「お片付けしてって言ったのが嫌だった」
ママ「そうだね、急に言われるのはいやなんだもんね」
当時はまだHSCの概念を知らなかったのですが、大泣きの理由はだいたい察しがつきました。
息子は、急な変化や自分のペースを乱されるのをとても嫌がるので、予告が必要なのです。
これは8歳の今でも変わりません。
「ごめんね、お時計さんの長いが針9になったらお片付けだよ、ってママが言わないといけなかったね」
それからもしばらく泣いた後落ち着いた息子は、お集りに参加し、そしてお友達や先生にバイバイしてお部屋を出ました。
駐車場に戻る途中、誰もいない場所で息子は元気のない声で言いました。
「なんでボクだけ泣いてしまうのかな。みんなニコニコしてるのに。」
私はその言葉に驚いたし、胸がギュッと締め付けられました。
体中にかけめぐる感情をコントロールできず泣いてしまった自分が、みんなとどこか違うということを感じて心をしぼませている息子の姿に、私も涙が溢れだしそうになりました。
HSCの子は、敏感で刺激を強く受ける。反応も強い。
それは気質、個性であって、その子そのもの。
そういう概念を知っていたら、もっと平気だったかもしれません。
知らなかったので精一杯こたえました。
「ママはね、小さい時、みんなの前で泣いたら恥ずかしいって思って我慢してた。
みんなもそうかもしれないよ。
でもそれだと心が詰まってしまう。
ママはね、さっきみたいな時、あんなふうにワーンって泣けるのは、
とってもすごいことだと思うよ。大事って思う。
泣いても大丈夫だからね。泣いた方が正解!」
それから、元気に帰宅したと思います。
息子は今でも人前で大泣きします。
たとえ8歳でも大泣きしても恥ずかしいなんて思わないそうです。
HSCは泣きやすいかどうか?
HSCみんなではないけれど、たしかに泣きやすい子は多いようです。
でもそれは、“その子にとって必要だから”。
最近8歳の息子が人前で大泣きしたことで思い出したお話でした。
人見知り?8歳息子が人前で大泣きした理由と対応【HSC】ーKokokakuのこころ育てブログー
お読みくださりありがとうございました。