本記事は「心のサインを“回復の道しるべ”に変える6つの視点」シリーズの第4回です。
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パニック発作の裏側で起きているのは「心の満杯サイン」

パニック発作が起こる瞬間、
心の中では何が起きているのでしょうか。

実は、
「もうこれ以上は抱えられない」という満杯のサイン
が出ています。

 

長年閉じ込めてきた感情が“最後の一滴”で溢れ出す

・悔しさ
・寂しさ
・怒り
・怖さ
・裏切られた感覚
・自分だけ我慢してきた気持ち

これらを長年閉じ込めてきた人は、
ある瞬間、
外からの刺激が“最後の一滴”となり、
感情が一気に溢れ出す。

それがパニック発作です。

 

パニックは「支配」と「逃げられなさ」の組み合わせで起こりやすい

そして、多くの場合、
パニックは
「支配的な関係」
「逃げられない空間」
で起こりやすい。

電車や仕事場、教室などが典型例です。

 

パニックは“壊れた証”ではなく、「離れていい」という心の叫び

これは、
「もう限界です」
「ここから離れていいんだよ」
という心の叫び。

パニックは“壊れた”サインではなく、
心が生きようとする力の証
なのです。

 

安心できる人の前で“本当の感情”が出始めると、パニックは弱まっていく

安心できる人の前で感情を出せるようになっていくと、
パニックは静かに弱まっていきます。

▶ 次回:⑤『「あなたは間違っていなかったよ」安心できる人の一言が、人生を変える──安全基地の再生』

執筆者
斎藤 裕
『HSC子育てラボ』顧問/医師
妻との共著書に『ママ、怒らないで。』[新装改訂版](ディスカヴァ―・トゥエンティワン)、
『学校がつらいよ。無自覚な“学校信仰”がHSCの人生におよぼす影響』がある。
編集者
斎藤 暁子
『HSC子育てラボ』代表/心理カウンセラー