現在制作中の小冊子『敏感な子の守り方絵本』がもうすぐ発売になります。
敏感な子の反応が否定されることがないように、願いを込めて描きました。
困った時は、「こういうことなんです」と絵本を開いてみせたら「ん?なになに?」
と興味を持って受け入れてもらえるような展開を思い描いています。
今回は、絵本の最初のページに書いてある文章をそのまま掲載しますね。
初めてのことや人、
慣れていない場所や人、
環境の変化が苦手です 。
慣れない場所や人とのかかわりを、HSCは、
とっても不安、苦痛に感じることが多いです。
ささいに見えることであっても本人にとって
「逃げ出したいほど」のことや、
「トラウマ(心の傷)」になることがあります。
大きくなっても、園や学校など、
HSCが新しい環境に溶け込むには、
とても時間がかかるのです。
何週間も何か月もかかることがあっても
ちっとも不思議じゃありません。
ここまでが絵本の中身です。
さて、新学期が始まってから、もうすぐ3か月になります。
新しい環境に溶け込むには時間がかかる子でも、だいぶ馴染んできたかもしれません。
反対に、どうしても溶け込めないという子もいると思います。
子どもさんが溶け込んでいないようだと、どうしても心配になりますよね。
それに、なんだか不利に感じますよね。
せっかく生まれ持った“敏感さ・繊細さ”が生かされにくく、生きづらく感じられる環境で。
子どもさん本人はどう思っているのでしょうね。
それが聴けるといいなと思います。
なぜかというと、自分はHSCで学校が苦手だった、とおっしゃる方から聴くことができた声にはそれぞれ違いがあるからです。
お友達と仲良くしたいけど、「仲間に入れて」が言い出せなかった。
そっとしておいてほしい。一人で本を読んだり絵を描いたりして過ごしていてOKという雰囲気がほしかった。
強い子に振り回されて嫌な思いしていても言えなかった。
学校のシステムや雰囲気がどうしても合わなかった。
先生やクラスメイトとの相性が合わなかった。
いじめや怒鳴り声、騒がしさが苦痛だった。
とにかくつまんなかった。
中々溶け込めない理由によって、対応は変わってきます。
子どもさんご自身に、仲良くしたいという気持ちがあるのかないのか。
学校がどうしても合わないなら、つらいならどうするのがいいか。
そのことについて、お母さんが聞く耳をもって否定せず、向き合って一緒に考えてくれると、
子どもはお母さんのぬくもりを感じ、「ひとりじゃない」と、どこかに心強さを感じます。
HSCの子の感覚は、確かだな、それを信じて模索した方がこの子は元気になるな。
私はよく、そう感じています。
答えはそれぞれ、多種多様。
どんな答えが出るのかは、まずは向き合ってみないとわからないですね。