長かったゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしたでしょうか。
今日からまた通常運転がはじまりましたね。
周りを取り巻く世界の変化が苦手なHSCの子の中には、
ようやく慣れてきた頃に挟まれた連休が明けると、
また振り出しに戻ったように苦痛を感じてしまう子も少なくありません。
大人としては、早く適応して楽しく登校(登園)してほしいものだ、
と思ってしまいがちですが、ここで、
HSCが慣れにくい理由や、どういったことが苦手だったり
苦痛だったりするのか、もう一度確認しておきましょう。
HSCが集団生活(学校・園)に慣れにくい理由
HSCにとって学校生活は負担が大きく、園や学校への「適応」は簡単ではありません。
例えば、新しいことや初めての場所、
人が集まる場所や騒がしいところが苦手だったり、
予想外のことや変化を嫌がる傾向にあります。
そのために学校生活は不安でいっぱいで、とてもつらいものと感じられることが多く、
HSCにとって新しい世界、特に園や学校という世界に入っていくのは、茨の道を歩いていくことを意味すると言われているくらいです。
また、物事を始めたり、人の輪に加わったりするなど、行動を起こすのにも時間がかかります。
これは細かいことをじっくりと観察し、情報を深く処理(大丈夫かどうか確認)してから行動するためです。
その他、ちょっとしたことを気にしたり、
刺激を受けすぎて圧倒されたりすると、落着きがなくなったり、言うことを聞けなくなったり、物事がうまくできなかったりします。
恥ずかしさや刺激が多すぎて不安を感じる状況や環境では、冷静さや自制心を失って、その子が持っている本来の力が発揮できなくなるのです。
その気質や特性への認識が共有され、慣れるまでのそれぞれに合ったやり方やペースが尊重されると安心ですが、
そうでない場合、自己否定感や劣等感、トラウマを抱えやすいのです。
充電切れには適度な休憩を
HSCの息子が幼稚園に通い始めた頃、
『自由がなくなって従わせられる状況になると、一気に充電切れが起こる』
という特徴を発見しました。
充電切れが起こっていても頑張らされてしまうと、
その後の園や学校生活に希望が見いだせなくなったり、
ストレス反応が出たりします。
園や学校は、HSCの子が苦手とするものが、次から次に畳みかけてきます。
充電切れと感じたら、HSCには適度な休憩が必要です。
学校や園をお休みするのが必要なことだってあります。
様子を見ながら必要に応じて、状況が許される限り、
休み休み、ゆっくりゆっくり、
その子のペースと感覚が尊重されていくと安心です。