4月19日(木)、第1回オンライン勉強会が、Zoomを使用して行われました。

すでに2回行われたオンラインサロン会員様限定の“オンラインディスカッション”は、情報や意見交換などのお話会といった感じですが、

『オンライン勉強会』は、精神科医の斎藤 裕Drを交え、参加された方のHSCやHSP、子育て、園や学校などの不安や悩み、疑問・質問などについて、具体的な考察やアプローチ、アドバイスをお話しするというコンセプトです。

今日は、約90分に渡り、斎藤暁子(Kokokaku)がナビゲーターを務めて行われた今回の勉強会で話題になった、

「HSPはダウンタイム(休憩)が必要と言われるが、小さい子を抱え、ワンオペ育児をしているHSPママの場合、ダウンタイムが取れないがどうしたものか」

という疑問をクローズアップしてお伝えしたいと思います。

HSPママ×HSCの娘さん(2歳)

ご質問下さったママはHSP(Highly Sensitive Person)

Aさん

私自身がHSPで、とても疲れやすくて。

例えば買い物に出掛ければぐったり疲れるので、帰ってきて15分位は目を閉じてゆっくり落ち着きたいけれど、そうはさせてもらえないとか。

HSPはこまめに休憩が必要ということで、本当にそうなのですが、ワンオペ(ワン オペレーション)で常に2歳の娘がつきっきりで全然休みが取れないので、どうしたらいいんだろうと思っています。

KokokakuKokokaku

ワンオペだと本当に大変ですよね。

ではいくつかお伺いしますね。

子どもさんが何かに夢中になっている時に隙を見て休むといったことは?

Aさん

子どもが楽しんでいるか、気を配りますから休憩という感じにはならないですね。

KokokakuKokokaku

休憩を取らなくても大丈夫な日と、大丈夫じゃない日というのがありますか?

Aさん

ありますね。でも長くは続かないからもっと体力があったらなと思います。

KokokakuKokokaku

HSPに限らずとも、子育て中のママには自分の時間の確保がすごく大事と言いますよね。

その方が子どもさんに程よく関われるということで、保育園や幼稚園、シッターさん、身内の方など、第3者の方に子どもさんを預けていらっしゃるママはとても多いですが・・・。

Aさん

今の私にはできないんですよね。娘が小さい頃に、ひどく嫌がって泣き続けたのに預けてしまったことで心に傷を負っていて、その傷を今のうちにしっかり回復させたいと思って毎日過ごしているので人手に預けられなくて。

KokokakuKokokaku

母子分離不安が強いのですね。

イヤイヤ期や後追いも重なって、回復中はとても大変だと思いますから、何とかママと引き離さずにこまめに休みを取る方法が見つかると良いですね。

Aさん

夫と連携するのは大事かなと思います。

KokokakuKokokaku

そうですね、協力が得られると助かりますね。

あと子どもさんに交渉はされましたか?

Aさん

今思えばそのタイミングが悪かったかな? 交渉しても絶対イヤだが3回続いて交渉ダウンとか(笑)。

KokokakuKokokaku

私の息子の時も、この頭の痛さ(頭痛)判らないでしょ、という時でも、ダメな時は絶対ダメなんですよね。

小さい時は本当に。

それは実は、何で頭が痛いのか、というところの答えが出ていないから、ダメなんですよ。

Aさん

あ~! なるほど。

KokokakuKokokaku

ママが負の感情を溜めてたりとか、対人関係で言うべきこと(自己主張)を言えてなかったりとか、恐怖に飲み込まれていたり、つまり、地に足がついていない、軸が自分に無い状態の時に「休ませて」というのは、もう厚かましい!みたいな(笑)。

何でかと言うと、子どもからすると、「そうやってママが答えを出さないで流したままだと、ぼくはずっとママの負の感情の犠牲になったままだよ」というのを、子どもってどこかで感じるんですね。

だから今はOKしない!みたいな。

うまく行ってるときは本当に何でもうまく行くんですよね。

悪循環のときは見事に悪循環。

この悪循環の時がしんどすぎて、どうしてもそっちの方の大変さに意識が行っちゃうんですよね。

裕Dr裕Dr

痛み痒み(うまく行かずに頭を抱えてしまうようなこと)はやっぱり対人関係からなんですね。

それを気づき得ていない時、拾えていない時にずっと続くんですね。

Aさん

あぁ~、そうだそうだ。

裕Dr裕Dr

簡単じゃないけど、絞ったら出てくるんですよね。

絞って答えを出すまでが大変だけど、出てくる。

答えがあるから与えられてるんですよね。

Aさん

なるほど~。そうですよね。

KokokakuKokokaku

ちなみに対策としては、子どもに対して一度交渉をしておくんですね。

『ママにはこういう時があるから、その時はお願いすると思うから、お願い聞いてね』って。

でもそれをその都度OKするかどうかの決定権は子どもにあって、「いいよ」という時は、けっこういい感じなんですよ。

だけど「ダメ」って言われて「もう!」ってなる時は、「あ~、あるな」という。

わかりやすいバロメーターになるんですね。

裕Dr裕Dr

そうですね。あと、子どもさんが駄々をこねる状況というのが、だいたいご実家の身内との関係か、嫁ぎ先の人との関係によって起こっていることがすごく多いんですよ。

他人との間にしても、現在深く関わっている人が、親やきょうだいと置き換わっているとか、

HSPは自分と他人を区別する境界の壁が薄いから自分を守るシールドをつくることが必要と言われますけど、そのシールドの必要というのはそこ(身内などとの関係)にあるんですね。

Aさん

なるほど!思い当たります(笑)。

裕Dr裕Dr

ちゃんとシールドをつくるというのは、負の感情に関する影響を受けてしまう関係性を変えることによってすごく平穏、平和になっていくんですよ。これって実体験した方しかわからないんですよ。

関係性を変えるというのは、例えば、そのひとつとして自己主張力を磨くこと、つまり自分を成熟成長させることで今までの関係性をより対等なものに変えていくという方法があるのですが、この自己主張力を身につけるまでは、上下のある関係性において上の立場にある人が、下の立場となる人を優越しようとしたり、下の立場となる人より優位に立とうとしたりするようなことが起こりがちなのです。

それは、以前ドラマで流行った『マウンティング女子』みたいな、「人の上に立って優越感を得ることで心を安定させる、心の空虚を満たす」というようなもので、気がつかないうちに下の立場に当たる人がマウンティングされていて、負の影響を受けてしまう。そして帰ってきたときには、「何か疲れた」「相手の嫌なものをもらった感じ」などの漠然とした疲労感が残ったり、頭痛や肩こりで悩まされたり、何かイライラして子どもさんや旦那さんに当たってしまったりと、色々なことが起こりやすいんです

そこの(関係性を変えるという)意識を持つことによって、平穏になっていくんですね。

反対に、ここを解決しない間に精神的に落ち着かなかったり身体がきつくなったり、というのが起こっちゃうんですね。

Aさん

あ~

裕Dr裕Dr

現実的にそういうことが起こっているんですよ。

HSPは、自分を守る境界線の壁が薄いから人の影響を受けやすいんですね。

だから関わったら影響を受けるというのがあるから、できるだけそういった人に近づかないというのもご自身や子どもさんを守る方法だったりするんですね。

本当にその人に会いに行かなければいけないのか、義務感や嫌われたくない見捨てられたくないという不安や、良く思われたいという承認欲求で動いているところはないのか、といったところを自覚しながら判断できていけるといいですね。

Aさん

なるほど。

裕Dr裕Dr

ワンオペのママにとって、旦那さんとどう対等な関係になっていくか、そこの方向性はすごく大事ですよね。だから子育てにどれくらいの価値があるかということを、お互いに向き合っていくということですね。般に、働いて収入を得ることの方が子育てや家事よりも上という思い込みがありますからね。

KokokakuKokokaku

それ大きいですよね。

「子育てをすごく頑張ってくれてるね」とか、「子どもへのそういう関わり方すごく良いね」とか、「疲れたでしょ?」とか。

例えばそういう言葉かけをだんなさんがしてくれると、全然違いますよね!

取ってつけたようなものではなく、本当に関心を持って言ってくれてるって。

ちゃんと価値が認められて。

そういう所で心が満たされて安定する部分ってとっても大きいですよね。

Aさん

そうですね~、それは違うな。

KokokakuKokokaku

でもね~。きっとそれが難しい!ってなるんですよね。

そう言われると思うんだけど、それはぜひ目指したいところですよね。

結婚して家族になったんだから。

Aさん

そうそうそう、目指していいと思う。

裕Dr裕Dr

だから、著書『ママ、怒らないで。』の第9章で伝えている、『安心・安全の環境』というのに、夫婦の対等性って、どうしてもそこは外せなかったんですよね。

Aさん

そうですね。

今回の勉強会は、ここまでで終了しました。

子育ての大変さ、母親という立場、嫁という立場の負担をお互いが納得できるところまで分かち合えるという『対等性』を現実のものにするのは、本当に簡単ではありません。

場合によってはとても困難に感じられるかもしれません。

しかし実は、つらく感じられる子どもさんのイヤイヤは、子どもさん自身のものではなく、今回クローズアップされた親子・夫婦間に『対等性』が求められているというような、ママやパパに何か変える必要があることや、課題、解決するべき問題の存在を示していることがほとんどとも言えます。

ですから、小さくても子どもさんに主導権を譲り、子どもさんに導かれながら(きっと多くは思わぬ方向に)、そこと向き合い答えを出して変化していった先に、夫婦が対等に近づいていくと言いたいのです。

本格的に取り組みたいという意志がある方は、カウンセリング(個別相談)がおすすめです。